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尾張名所図会を巡る

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2009年 02月 19日

魔樋合(まのひあい)

『尾張名所図会』の魔樋合    魔樋合の歴史的な位置
 布曝女町から市場町へ出る南側の小さな道である。今は「まんのひあい」と呼ばれる。昔、夜中に妖怪が出て通る人を悩ませた事に名の由来がある。このあたりに、弘法大師が掘った「長橋の井」と呼ばれる井戸が当時あった。また、安井将監(やすい しょうげん)の屋敷があったと言われるのもこの場所である。『熱田町旧記』では、安井将監の屋敷跡に「今、服部小左衛門が居住也。」とある。(補足 安井将監は織田信長に仕え北区にある安井城を天正年間に築いた人物)



『名古屋市史』には次のようにある。
 弘法大師がここを参宮道と定めて、曼荼羅(まんだら)を封じたことから曼荼羅の樋合と言われるようになった。しかし、後の人が間違えて魔の樋合になったとある。



現在の魔樋合(推定)    撮影場所
魔樋合(まのひあい)_e0170058_1933125.jpg
 現在、魔樋合の場所を推定するのは困難であるが、明治三十六年の『熱田築港図』と現在の地図を見比べてみると、おそらく魔樋合は、撮影場所より南の国道1号線の車道あたりだと思われる。当時の面影は松姤社を残すのみではないだろうか。

by nitibotuM | 2009-02-19 19:54 | 尾張名所図会 | Comments(0)


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