『尾張名所図会』の政林寺(右上に小さく)
築出町にある。臨済宗の寺院で、
布曝女町(そぶくめまち)にある
海国寺の末である。元亀元年(一五七〇)に加藤図書助順政(『尾張名所図会』は「順正」とあるが誤りと思われる。)の創建。開山は仁峯である。補足 仁峯は順盛(のぶもり)の三男で順政(のぶまさ)の弟でもある。また、仁峯は海国寺の二世として住持している。
系図 順盛―順政―武公―順正 『尾張群書系図部集』より
L仁峯(三男)
歴史的な政林寺の位置 『名古屋市史』地図「(一一)熱田神領字入図」の一部
小さくて分かりにくいが、精進川を挟んで正覚寺の反対側にある。
『名古屋市史』には次のようにある。
開山仁峯で八世古厳松公が中興し、十一世祥鳳慧雲が本堂を再建する。また、明治三十八年頃に海国寺末から妙心寺末となった。本尊は木像の正観世音菩薩立像。
現在の政林寺
政林寺の位置
臨済宗妙心寺派の寺院。政林寺は『尾張名所図会』にあるように築出町(現在の伝馬3丁目から神宮4丁目あたり)にあったが、現在は名古屋市天白区の島田東交差点付近へと移動している。